◆点字の仕組み
点字のしくみについて簡単に説明します。
点字は1マス6つの点で文字を表現します。
目の不自由な人は、紙の表面の突起を指で左から右へなぞって読みます。(紙の凸面)
ということは、点訳する人は紙の裏側に右から左へ、へこみを作ることになります。(紙の凹面)
凸面は左上が1の点、凹面は右上が1の点になり、左右対称になっています。
わたしたちは点訳する立場ですから、これからは凹面で説明します。
点字はローマ字で日本語を書くのと同じで、母音と子音のセットになっています。
◆五十音
最初に母音「あ」「い」「う」「え」「お」
わかりやすくするため、母音で使う点を青、子音で使う点を赤に色分けしています。
か行は「6」の点」を使います
く き か
「か」は「あ」の点と「6」の点
「き」は「い」の点と「6」の点
「く」は「う」の点と「6」の点
「け」は「え」の点と「6」の点
「こ」は「お」の点と「6」の点 になります。
他は次の通りです。
さ行は「5と6」
た行は「3と5」
な行は「3」
は行は「3と6」
ま行は「3と5と6」
したがって ま行え段の「め」は1~6のすべての点になります。
や行は「4」。しかし少し変わっていて、「や」が「4と3」、「ゆ」が「4と3と6」、「よ」が「4と3と5」。
規則が無いように見えますが、実は、「や」は「あ」を下に2つ移動した「3」との組み合わせ、「ゆ」は「う」を下に、「よ」は「お」を下に移動した点との組み合わせになっています。
ら行は「5」
「わ」は「3だけ」
(点字では助詞の「は」を使わず「わ」を使います。同様に「へ」は「え」になります)
「を」は「3と5」
「ん」は「3と5と6」
よく使われる促音「っ」は「2だけ」
これらは2マスをセットにします。
◆濁音(「が」とか「じ」とか「べ」)
1マス目を「5」の点、2マス目を、か行、さ行、た行、は行。
◆半濁音(ぱ、ぴ、ぷ、ぺ、ぽ)
1マス目が「6」の点
◆拗音
「きゃ、しゅ、ちょ 等」は、1マス目が「4」の点。
「ぎゃ、じゅ、ぢょ 等」は、1マス目が「4と5」の点。
「ぴゃ、ぴゅ、ぴょ」は、1マス目が「4と6」の点。
「きゃ」は母音が「あ」なので「か」との組み合わせになります。「4」プラス「1と6」
「しゅ」は「す」、「しょ」は「そ」との組み合わせ。
入力するとき、ちょっと混乱しますね。
ちなみに、「ちょっと」は「4」「2345」「2」「2345」です。